仕事×読書×人で自分を磨こう - 人は仕事で磨かれる

自分を磨くために一歩踏み出してみましょう!


人は仕事で磨かれる
丹羽 宇一郎

人は仕事で磨かれる (文春文庫)

人は仕事で磨かれる (文春文庫)


元々は2005年に出版された本で、気になっていたのですが、この2月に文庫版が出たということで、早速買って読んでみました。


本書の一番の主張は恐らくこれでしょう。

人は仕事で磨かれ、読書で磨かれ、人で磨かれる。
(p.269)


まず仕事については、以下の言葉が印象的でした。

仕事をしていく上では、「見える報酬」と「見えざる報酬」というものがある。見える報酬とは給料です。では、見えざる報酬とは何か。それは自分の成長です。
(p.225)


土井英司さんの「「伝説の社員」になれ!」の以下の考え方と同じですね。出版されたのは丹羽さんのこの本のほうが先ですけど、私が読んだのは土井さんの本のほうが先でした。

年収は「給料+授業料」として考える

ここぞという場所では、自分は安く売る。
そのほうがあとで、何倍もリターンがある。
(p.17)

「伝説の社員」になれ! 成功する5%になる秘密とセオリー


小飼弾さんも土井さんの本の書評のエントリでこのことについて触れていました。

404 Blog Not Found:差額は授業料 - 書評 - 「伝説の社員」になれ!

「安く売る」という点に関して言えば、オープンソースに参加するというのはある意味その極北ではないか。何しろ無料、それそのものは一銭にもならないのだ。
 
それでは、「自分は安く売る」とは一体どういう意味なのだろうか。
 
差額を授業料にする、ということである。


読書の重要性についても以下のようにおっしゃっています。

太い幹をつくろうと思うなら、たえず考えながら本を読むことです。読書でしか得られないもの、それはやっぱり論理的な思考です。物事を掘り下げて考える力や、本質をとらえる力は、読書をすることで養われていきます。
(p.148)

ここについては、秋山ゆかりさんの「本をディスカッション・パートナーにする」という言葉に通じるところがありますね。


最後は、人について。

「能力というものは、自分で評価するものではない。他人が評価するものだ」
(p.172)


かつての上司に上のように言われた丹羽さんは、自分の能力に謙虚になることの重要性に気がついたとおっしゃっています。それは、以下のような理由からでしょう。

ビジネス社会で評価の軸となるものは何か。それは周りから必要とされるかどうかだと私は思っています。
(p.172)

自分の能力に謙虚になって、他人からのアドバイス聞く耳を持つことが重要なのです。それが自分を成長させ、周りから必要とされることにつながります。


最後に、丹羽さんのこの言葉を。

「自分を磨くために、一歩踏み出せ!」
(p.269)