「封じ手」をおいて帰る

Lifehacking.jp で興味深いエントリがありました。


次の日の仕事の「封じ手」をおいて帰る習慣 | Lifehacking.jp

Lifehacker で紹介されていたプログラマー Matthew More は、これと同様に、大きなタスクに向かって集中力を発揮するために小さな課題があるとよい事に気づいて次のような儀式を取り入れたことを書いています。それは、
 
・昼食前、あるいは仕事のおわりに、わざとプログラムの一部を壊して、自分に小さな課題を用意しておく
・次に仕事に戻った時、その課題から始めることで集中力を高めてゆく
 
というものだそうです。プログラムをわざと壊すのはなんだか行き過ぎな気がしますが、次の一手を将棋のように「封じ手」にして去るのは、次の日にきっかけをつかみやすいですし、仕事を強制的に終わらせるためのインセンティブにもなりそうです。よく言われる「仕事を下り坂に駐車して帰る習慣」と同じですね。


仕事の封じ手をおいて帰ることには二つの意味がありそうです。
1.中途半端な状態で強制的に終了することで、潜在意識に無意識下で答えを探させる
2.次にスタートする時のきっかけがすでにあるので、スタートに大きなエネルギーを使う必要がない



1 の潜在意識に関しては、石井裕之さんの著書が詳しいですね。

ホムンクルスの目

そして、潜在意識は、意識が考えるのをやめたことを引き継いで、答えが見つかるまでずっと探し続けるんだ。
と言うことは、意識で考えることをわざと途中でやめれば、後は潜在意識が働いて答えを見つけてくれる ― ってことになる。
(p.102)

ホムンクルスの目 (ビッグコミックススペシャル)


2 に関しては、「ドラゴン桜」で有名な三田紀房さんが「汗をかかずにトップを奪え!」の中で、スリープ状態でという言葉で表現してましたね。毎回主電源を切っていては、起動に時間がかかるのはみなさん体験されていることでしょう。そこで、「封じて」というスリープ状態にしておくことで、スタートアップの時間やエネルギーを出来るだけ小さくしておくのがよいということです。
汗をかかずにトップを奪え!『ドラゴン桜』流ビジネス突破塾


このことは、石井裕之さんも『「心のブレーキ」の外し方』の中で以下のようにおっしゃってますね。

最初の一歩にこそ、一番大きなエネルギーが必要なのです。

「心のブレーキ」の外し方?仕事とプライベートに効く7つの心理セラピー?


封じ手」をおいて帰る。そんな習慣を身につけることが、まさにLifehacks かもしれませんね。