相手のメガネをかけてものを見る - 仮説思考

これまでと違う発想のためには、視点を変えて見ることも必要です。


仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法
内田 和成

仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法

仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法

ボストンコンサルティンググループの日本代表である内田和成さんが書いたビジネスパーソンにとって基本とも言える「仮説思考」についての書いた本。

仮説思考とは、物事を答えから考えることだ。
(p.22)

仮説思考が優れているのは、網羅的なアプローチよりも、答えから考えていくアプローチのほうが圧倒的に早いからです。部分から考えていって全体を組み立てるのではなく、全体から考えて必要に応じて細部に落としていくというアプローチのほうが、この情報過多で決断のスピードが求められる現代を生きぬくのに必要なものと言えます。


■仮説を身につけるには

そんな仮説思考を身につけるのに必要なのことのなかで、下の二つの言葉が印象的でした。

相手のメガネをかけてものを見る、すなわち相手の立場で考えることが、今までと違う発想や、より建設的な提案につながる仮説を生むことになる。
(p.211)

大いに失敗して欲しい。失敗をおそれず仮説を構築し、検証し、進化させる。これを何度も繰り返す。
(p.216)

色々な視点から数多く仮説を立ててみる。そして、その仮説を失敗を恐れずに他人にぶつけてみる。ダメだったらもう一度繰り返せばいい。視点を変えて新たな仮説を立ててぶつけてみればいい。こういった知的に強くなることが仮説思考を身につけるための最短距離なのでしょう。


■ディスカッションの目的

ディスカッションの目的は勝つか負けるかではなく、仮説の検証と進化である。
(p.172)

以前のエントリで、「本をディスカッション・パートナーにする」という言葉を紹介しました。ディスカッションの目的が仮説の検証と進化だということは、本を読むときには、ある仮説を持ってそれを筆者にぶつけながら読み進んでいくことが、仮説思考のトレーニングにもいいかもしれません。自分が正しいとか、筆者が正しいとかではなく、仮説を立ててぶつけてみる、その繰り返しが疑似体験できるからです。


今後は、仮説を持って本を読んでみたいと思いました。