おだてられるから木に登れる - キャリアも恋も手に入れる、あなたが輝く働き方

丸善丸の内本店で、株式会社ワーク・ライフバランスの小室淑恵さんのセミナーに参加してきました。


キャリアも恋も手に入れる、あなたが輝く働き方
小室 淑恵


以前のエントリで書いた「結果を出して定時に帰る時間術」も今回のものと同様にワークライフバランスの重要性を説いたものでしたが、今回の本のほうがもうちょっとスコープが広い感じでしょうか。


さすが、日経ビジネスアソシエで連載しているだけあって(失礼)、小室さんのプレゼンは物凄くわかりやすかったです。それを見れただけでも行った甲斐がありました


セミナーで特に印象に残ったのは、この言葉。

ライフが無いと、引き出しは空

仕事(ワーク)において、付加価値の高いアウトプットを出すためには、仕事すればいいということではありません。インプットがなければ、アウトプットもないでしょう。そのインプットをより質の高いものに、バリエーションの多いものにするためには、プライベート(ライフ)の充実が欠かせません。本の中でも以下のように書いてましたね。

会社の外で、普段の生活で、どれくらいの質の高い経験をできるか、どれだけ会社とは違った幅広い人脈をつくれるか、それによって仕事のパフォーマンスや効率が上がるのです。


また、この言葉も印象に残りました。これは私がした質問へのアドバイスとしていただいたのですが。

コミュニケーションでは、相手に逃げ道を作っておく

何かを相手に伝えようと思ったときに、正しいことを言えばそれでいいというわけではありません。相手には相手の事情があります。こちらの言ったことが正論でも、その場ですぐに納得するというのは議論に負けた気分になったり、相手に指示された気分になったりもします。
そこで、その場で相手に理解を示すことを強要しない姿勢が重要になります。相手にとってみれば、言われていることは理解できても、「わかった」と素直になるのは多少エネルギーを必要とするもの。だから、そのエネルギーを使わせない、という思いやりも必要になってくるのです。


この言葉にかぎらず、小室さんは本当に相手の立場で物事を考えている人だということが物凄くよくわかりました。「提案をするときは、相手のアドバイスを先にもらっておくと、本番で相手を驚かせないですむ」というのも、話を聞くと物凄く納得できる話でした。


以前のエントリでも書きましたが、小室さんはD・カーネギー「人を動かす」の内容を実践してる人だと改めて強く感じました。本の中でも出てくる、8割ほめて2割付け足す「もったいない理論」も「人を動かす」の『まずほめる』の章を実践していると言えるでしょう。

まず相手をほめておくのは、歯科医がまず局部麻酔をするのに似ている。もちろん、あとでガリガリやられるが、麻酔はその痛みを消してくれる。

人を動かす 新装版


ほめる、といえばこんなこともおっしゃってましたね。

励まされるから、木に登れる

「猿もおだてりゃ木に登る」と言いますが、逆に、おだててもらえるから、ほめてもらえるから木に登れる、とも考えられますね。物事をどう捉えるかしだいで、こんなことわざも人を動かすための教えになるのですね。


セミナーが終わって、こういう「人を動かす」能力の高い人の下で働いてみたいと感じました。