ゼロから生み出せるのは天才だけ - 人を出し抜く超・仕事術―「レバレッジ思考」を20代でマスターせよ!

同じようなインプットでも、レバレッジのかかりかたは支点次第というところでしょうか。


人を出し抜く超・仕事術―「レバレッジ思考」を20代でマスターせよ!
本田 直之


1月に参加した本田さんのセミナーで本田さん本人がおっしゃっていた「20代向けのレバレッジ本」。smoothさんの記事がなければ完全に見逃してました。


内容は、kakekake さんがすでにエントリを書かれているように「レバレッジ・シンキング」のダイジェスト版といった感じ。

「ROCKY」の自己改革小作戦

内容は『レバレッジ・シンキング』とほぼ同じですが、横書きで見開き2ページ毎に1項目が完結するようになっています。
 
図が多く直観的に理解しやすくなっています。
 
レバレッジ・シンキング』をお持ちでない方は当然買うべきですが、お持ちの方も復習の意味で一度お読みになるとよいかもしれません。

レバレッジ・シンキング 無限大の成果を生み出す4つの自己投資術


私も復習の意味で買って読んでみました。そこで新たに心にひっかかったのは次の部分です。

「0から1を生む」というのは、ひと握りの天才が成し遂げることのできる非常にクリエイティブな作業であり、発明です。
これを実現するための労力と時間は膨大なものになるでしょう。それでもうまくいかない可能性だって十分あります。
一方の「1から100を生む」ことは、レバレッジをかければ、誰にでも可能なことです。
(p.80)


これがレバレッジ思考をよく表している表現かもしれませんね。
ゼロから何かを生み出すのは非常に大きな労力が必要となります。ただし、世の中には、すでに多くのアイデアが生まれていたり、先人の知恵があったり、歴史上の成功例や失敗例が多くあります。そして、本を読んだり、人の話を聞いたりすることによって、それらの多くはインプット可能です。私たちはそこで得た「1」に対してレバレッジをかけることで「100」にすることに労力を使ったほうが効率的ということでしょう。


この考え方は、ジェームス・ヤングの「アイデアのつくり方」でのアイデアの定義に似ている気がします。

イデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない

アイデアのつくり方


加藤昌治さんの「考具」でも、同じ部分を引用してアイデアの考え方について以下のように書かれています。

「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」−ゼロから生まれるアイデアは存在しないことを教えてくれます。どれほどすばらしいアイデアであっても、その発想の元となったアイデアがある。私はこの考え方に出会ってから、とても気が楽になりました。宙から取り出さなくても、十分に新しいアイデアは生まれる!
(p.26)

考具 ―考えるための道具、持っていますか?


レバレッジ思考もこの考え方が重要なのでしょう。


内容はほぼ同じような本でも、前に「レバレッジ・シンキング」を読んでから色々な本を読んでいるので、少しこの本の内容の受け取り方が変わってきているようです。蓄積されたインプットの量が増えてくると同じ本でもレバレッジのかかりかたが変わってくるのかもしれませんね。