「ほめ」は人のためならず - ほめ言葉ハンドブック
世の中を生き抜くのに必須の「ほめ」を明日から使いたくなる本です。
ほめ言葉ハンドブック
本間 正人 (著), 祐川 京子 (著)
- 作者: 本間正人,祐川京子
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2006/12/21
- メディア: 単行本
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正しいほめ言葉の原則の一つとして、
[原則2]相手にあわせてほめる
と述べた上で、「成績が悪い部下」「年上の部下」「成功している年長者」などの相手ごとに、どうほめればいいかというポイントを教えてくれる。
ほめることの重要性については、D・カーネギーも「人を動かす」の中で何度も述べている。
人間は、だれでも周囲のものに認めてもらいたいと願っている。自分の真価を認めて欲しいのだ。小さいながらも、自分の世界では自分が重要な存在だと感じたいのだ。見えすいたお世辞はききたくないが、心からの賞賛には飢えているのだ。
(p.140)
まず相手をほめておくのは、歯科医がまず局部麻酔をするのに似ている。もちろん、あとでガリガリやられるが、麻酔はその痛みを消してくれる。
(p.274)
心理学者のジェス・レアーは次のように書いている。
「ほめことばは、人間にふりそそぐ日光のようなものだ。それなしには、花開くことも成長することもできない。われわれは、事あるごとに批判の冷たい風を人に吹きつけるが、ほめことばというあたたかい日光を人にそそごうとはなかなかしない。」
(p.296)
人は一人では生きていけません。一人で何かをできる範囲というのは限られています。そこで他者とのコミュニケーションが不可欠になってくるし、時には自分のために人を動かす必要が出てきます。その際に有効な手段の一つがこの「ほめること」と言えるでしょう。山本五十六さんのこの有名な言葉もここで引用しておきます。
やって見せて、言って聞かせて、やらせて見て、ほめてやらねば、人は動かず。 - 「山本五十六語録」
最後に付録として「すぐに使えるほめ言葉」なんてのもあり、結構参考になるんだけど、この本で一番重要なのは実はまえがきに書かれていたこの言葉じゃないかと。
本書は、読んで終わりにするのではなく、ぜひ、実際に会話の中で使ってみて下さい。
(p.5)
読んだだけで分かったつもりになるのが一番よくない。この中からまず一つでも使ってみることが重要。まずは、明日誰かをほめてみることから始めてみます。