いいものも使わなければ宝の持ち腐れ - 考具
考えるための道具、持ちたいです。
考具―考えるための道具、持っていますか?
加藤 昌治
- 作者: 加藤昌治
- 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
- 発売日: 2003/04/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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自分自身をアイデア・企画を考え出せる人、と定義した瞬間からあなたが変わり始めます。
(p.233)
ということで、そうなるのにはどうすればいいかを教えてくれる本です。
まず、
「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外何ものでもない」
(p.25)
と、「アイデアのつくり方」の定義を紹介した上で、その「既存の要素」を「組み合わせる」にはどうすればいいかについては、
アイデアや企画につながる頭の使い方は、拡げて絞って、また拡げて絞る。
(p.36)
としている。
そこで、既存の要素をインプットしたり、それを組み合わせたり、そのために拡げて絞るためのツールが考具なのである。
紹介されている約20の考具のなかで、気になったものをいくつかピックアップ。
- カラーバス
これはインプット用。
アイデア溢れる人たちと、そうでない人たちで、
違いは意識しているかどうか、の1点
(p.14)
ということで、その意識をするための考具がこれ。意識するものを一つ決める。
注目する視点をいつもと違うジャンルで絞ると発見の幅が広がる
(p.50)
のです。
これもインプット用。その気になって演じてみる。
「考える」という概念の中に「実際に身体を動かしてみる」発想は含まれていないことが多いようです。
(p.70)
けれど、
やってみると分かること、が実はたくさんあるんですね。
(p.73)
- オズボーンのチェックリスト
これは、どうやって組み合わせるか。
アイデアに詰まったときにこれを使うとよさそう。
◆転用したら? 現在のままでの新しい使い道は?
◆応用したら? 似たものはないか?真似はできないか?
◆変更したら? 意味、色、動きや臭い、形を変えたらどうなる?
◆拡大したら? 大きくする、長くする、頻度を増やす、時間を延ばすとどうなる?
◆縮小したら? 小さくする、短くする、軽くする、圧縮する、短時間にするとどうなる?
◆代用したら? 代わりになる人や物は?材料、場所などを変えられないか?
◆置換したら? 入れ替えたら、順番を変えたらどうなる?
◆逆転したら? 逆さまにしたら?上下左右・役割を反対にしたら?
◆統合したら? 合体、混ぜる、合わせたらどうなる?
(p.148)
と、いろいろと考具があって参考になるなぁ、と思っていたら、この本で一番重要なことが終章に書いてあった。
あなたにとって最大の問題は、「読んで、分かって、やらないこと」。
(p.233)
あいたたた。まさに今の自分ですね。この考具はもちろんのこと、本で読んで分かった(つもりになっている)ことを、まずは少しでも始めてみる。これを心がけます。